【AAPL】Appleが15年続いたIntelとのチップ供給パートナーシップを破棄

11/11にAppleが新しいMacBookを発表しました。
新製品の発表自体大きなイベントですが、今回は半導体業界にとって驚きのニュースでもありました。
元ネタ:CNBC
Apple is breaking a 15-year partnership with Intel on its Macs — here’s why
AppleはMacBookに独自チップを採用し、Intelのチップを採用しなかった
Appleはこれまで15年間、MacBookの頭脳チップにIntelのコアシリーズを採用してきました。
「Intel、入ってる」で皆さんご存知のアレです。
IntelのプロセッサーはWindowsのPCやMacBookに採用されてPCの頭脳チップとして広く浸透してきました。
ところが今回、AppleはIntelからチップの供給を受けずに、自社で開発したチップを採用したわけです。
AppleにとってもIntelにとっても大きなニュース
今回Appleは自社製のチップを採用した理由としては、以下のような理由があります。
①Appleの戦略として自社のコアプロセッサーを保有したかった
PCをハードウェアで販売する会社にとって、頭脳チップ以上に重要となる部品はほとんどないでしょう。そこの技術を他社のIntelが握っていることを嫌っていたのでしょうね。
AppleはAシリーズのチップをiPhoneの頭脳チップとして開発しています。
これはARMベースのチップなわけですが、ARMのチップは消費電力を抑えることができる優秀なチップです。
これをPC用のチップにも応用し、今やIntelのチップに頼らずとも問題ないレベルにまで到達したわけですね。
②Intelの製造技術がビハインドし始めた
Appleが設計したチップを製造するのは台湾のTSMC【ティッカー:TSM】ですが、Intelの製造技術がTSMCに遅れている事実があります。具体的には、微細化の技術でTSMCが5nmまで進んでいるのに対して、Intelは10nm程度にとどまっています。
もちろん微細化が進んでいればいるほどプロセッサーとしての能力は高いですから、AppleがTSMCの技術をもとにしたチップを利用したくなるのは当然のことですね。
③「より良いプロセッサーで、更なる長時間のバッテリー駆動が望める」こと
Appleは、Intelのチップではバッテリー駆動時間が10-11時間であったところ、Appleのチップでは15時間程度となることを発表しました。
これはもちろん、微細化技術が進んだチップを利用することで消費電力が少なくなり、それに伴ってバッテリー駆動時間が長くなることを意味しています。
おそらく、ARMベースのチップでPCのプロセッサーを作ることで、より消費電力が低いチップを実現したのだと思われます。
Intelは近年凋落気味か??
Intelといえば、17年続いた半導体ランキング1位の座を2018年にSamsungに奪われるなど、世代交代の流れが続いているように感じます。
Intelは半導体の超ビッグ企業ですが、少しづつ流れが変わってきているのかもしれません。