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【文系脳が半導体銘柄をざっくり解説⑥ファウンドリ業界】半導体BIG3の一角!TSMC($TSM)

 
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TOEIC900点ホルダーながらスピーキングが苦手のため、英語スピーキング力を上げるために奮闘中。一方で、米国株への投資による経済的自由(FIRE)を目指している。

 

いつもありがとうございます。

 

ひっそり続けている半導体シリーズ第6弾です。

 

今回の銘柄は米国株界隈の皆さんご存知、ファウンドリ業界の王者であるTSMCです。

 

解説するまでもない超有名な優良企業ですが、今回あのマークミネルヴィニさんがポジションを取ったみたいなので、余ったキャッシュの一部で購入してみました。

 

 

自分でもポジションを取ったので、今回記事にしようと考えた次第です。笑

 

(そうこうしているうちにミネルヴィニ先生はポジション解消した模様ですが笑)

 

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ファウンドリ業界とは何ぞや

 

まずはファウンドリのおさらいです。

 

【文系脳が半導体銘柄をざっくり解説②】半導体製造の流れを知れば王者が見えてくる

 

半導体製造の全体的な流れの中ではファウンドリは、以下のように大きく3つの工程に分けたうちの、

 

①設計(回路の作成)
②製造(回路をウェハーに書き込む)
③組立・検査(回路を書き込んだ半導体をチップに切断し、パッケージング、テスト)

 

②製造(回路をウェハーに書き込む)を専門に行う企業となります。

 

 

特にファウンドリ企業は自社で工場を持たない企業であるファブレス企業(例えばAppleやQualcomm、NVIDIA等)の委託を受け、半導体ウェハーの製造を行うわけです。

 

これら製造に特化した企業群のことを、ファウンドリ業界と呼んでいます。

 

 

ファウンドリ業界はTSMCが圧倒的シェア

 

そんなファウンドリ業界ですが、今回テーマにしたTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)が圧倒的なシェアを誇っています。

 

ちなみに投資家の間では台湾セミコンダクターと呼ぶ場合もあるみたいですが、半導体業界の人はTSMCと呼んでいます。台湾セミコンダクターと呼ぶ人は聞いたことがないです。

 

では最新のランキングを見てみましょう。

 

 

ご覧の通り、2020年の第一四半期でもTSMCが50%以上のシェアを獲得しており、圧倒的なシェアを誇っています。

 

サムスンはIDM企業ですが、実はファウンドリビジネスもやっています。

 

そして面白いのが、ファウンドリ業界には台湾企業が多いということです。TSMC、UMC、VIS(Vanguard)、PSMC(Powerchip)の4社で、実に60%以上を占めています。

 

 

このように台湾企業はファウンドリ業界のキーとなる国なわけですが、そもそもなぜファウンドリが誕生したのでしょうか?

 

 

これは、アプリケーションの変化が大きな理由の一つです。

 

どういうことかというと、1990年以降、携帯電話のように新製品がポンポン出てくるような、商品サイクルが短いアプリケーションが増えたことが要因です。

 

このような製品サイクルが短いアプリケーションに対して半導体を供給するメーカーは、新製品のために新たな半導体を短期間に開発・設計して半導体を供給するようになりました。

 

ただ一方で、せっかく開発しても、すぐに新製品のために新たな半導体を設計しなければならない、メーカーにとっては厳しい状態になりました。

 

このような流れの中でマーケティング・設計に専念するファブレスメーカーが生まれ、その製造を請け負う会社として、ファウンドリメーカーの存在感が増していったのです。

 

この流れに上手く乗ったのが、TSMCというわけです。

 

 

TSMCがカリスマ元CEOのモリス・チャンによって創業されたのは1987年です。このころは実は、世界で半導体を牛耳っていたのはNEC、日立などをはじめとした日本企業でした。

 

TSMCが創業したころは、製造に特化するファウンドリという考えはとても新しいもので、台湾企業でかつ製造しか行わない会社というのは、全く期待されないどころか、日本企業からも世界からも、かなり下に見られていたようです。

 

ところがちょうど1990年代から、先述したような理由からアメリカを中心に設計しか行わないファブレス企業が急増し、TSMCのようなファウンドリ企業が不可欠となりました。

 

 

徐々に半導体製造の設備投資は、微細化(線幅を細くする技術)の進展により、とてもとてもコスト負担の大きいものになっていきました。

 

このような状況もあり、投資負担の軽減のためにIDM企業も一部の先端工程をTSMCのようなファウンドリに委託するようになっていきました。

 

こうして最先端プロセスの製造がTSMCに集中すると、製造のノウハウはどんどんTSMCに蓄積し、気付けば他社が追い付けないようなレベルになっていたというわけです。

 

 

この重要性に気付けなかった日本の半導体企業は、現在では残念ながらTSMCに後塵を拝しています。

 

 

TSMCの凄さ

 

 

すでに述べたように、TSMCはファウンドリ業界で圧倒的なシェアを手にしています。

 

TSMCは約500社の顧客に対して200超のテクノロジーを駆使し、10,000種類以上の製品を提供している超最強の半導体ファウンドリ企業です。

 

この源泉は圧倒的な技術力なわけですが、具体的にどんなことが凄いかというと、やはり最も顕著なのは微細化の技術です。

 

何度か触れてきたかと思いますが、

 

微細化というのは半導体回路の線幅を細くする技術です。線幅が細くなるほど一枚のウェハから多くのチップが取れるし、単純に線が細くて電子が通りやすいため、消費電力が低くなります。

 

この技術を極めているのがTSMCです。

 

よく線幅は●nm(ナノメートル)という表記がされます。現在の最先端技術はナノサイズ、つまり10億分の1の単位での細さで回路を描いています。もう意味が分からないですよね。笑

 

この微細化の技術のことを「テクノロジーノード」と呼んだりして、その技術ノードに合わせて、「このチップはTSMCの10ナノプロセスを使って製造~」とか言ったりします。

 

で、今はどれくらいの線幅の細さかというと、数量ベースで一番作られているのは7nmで、一部5nm、開発レベルで3nmとか2nmとかが出ているといった感じです。

 

簡単に言ってますが、これはとんでもない技術です。笑

 

え?そんなこと言っても同じ装置使えば作れるんじゃないの?

 

と思うかもしれませんが、そうではありません。

 

半導体の業界では「レシピ」と言ったりするんですが、同じ装置を使っていても、処理方法をどのように設定するか、装置に対してどのような命令をするかなど、製造にはノウハウが詰まっているのです。

 

 

そしてTSMCは多くの企業からの製造を受託しているため、ウェハ製造において最適な条件になるよう、ノウハウが蓄積しているのです。ここがまた、TSMCを最強のファウンドリにしている所以です。

 

 

今後はどうなる??

 

投資家として気になるのは、今後もこのシェアの高さは続くのか?という点ですね。

 

 

先程の通り、近年の半導体業界は設備投資金額が膨大になっています。

 

設備投資を継続出来なければ、こと製造については特に、その技術の維持、向上は出来ません。

 

半導体製造の工程で最も高い装置は、露光装置という、ウェハーに回路を焼き付ける工程です。

 

この露光装置は、オランダのASML社が製造する最新の装置(EUV露光装置という従来の装置よりも細い線が描ける装置。5nmプロセス以降では不可欠)では1台なんと100~200億円もします。笑

もちろんこれだけで製造できるわけではないので、とにかく毎年毎年、設備投資に膨大な費用が掛かります(半導体の製造は成膜・露光・エッチング・洗浄などの工程を何回も何回も繰り返すことで成っています)。

 

 

ではここで、ファウンドリ1位のTSMCと2位のSamsungを比較してみましょう。

 

実はTSMCとSamsungは、Apple向けAP(スマートフォンの心臓部となる最も重要な頭脳チップ)の製造受託を競ってきました。

 

iPhoneのAPはその当時ごとの最先端技術を使って製造され、一番線幅の細いプロセスで製造されてきました。

 

2015年までは特に、TSMCとSamsungでその受託を分け合ってきましたが、2016年以降はTSMCの技術力が認められたことと、スマホメーカーとしても競合するSamsung(ギャラクシー出してますからね。)への製造委託をAppleが嫌がり、TSMCの単独受注が続いています。

 

 

もちろんこのような状況をSamsungが黙っているわけはなく、2019年12月にはファウンドリ事業の強化を発表し、今後10年で1,160憶ドルの設備投資を発表しています。

 

これは単純計算で年間約116億ドル(1.2兆円)もの設備投資を行っていくことを意味します。

 

しかし一方で、TSMCはSamsungを上回る、2019年に150億ドル(1.5兆円)規模の設備投資、2020年も150~160億ドル(1.5~1.6兆円)規模の設備投資を予定しています。

 

1兆円というのが売上じゃなくて設備投資額なわけですから、いかに設備投資が不可欠な産業かということがおわかり頂けると思います。笑

 

このようにTSMCは業界で圧倒的なシェアを持っているにも関わらず、設備投資を怠らずにその技術力をさらに高めようとしています。

 

今後も世界第一位の技術力、顧客からの高い信頼をもとに、間違いなく成長は続くと私は思います。

 

というか、もはやTSMCのみならず、台湾の半導体企業は業界にとって不可欠な立ち位置となっています。

 

本当は日本がこのポジションにいて欲しかったですが、なかなか簡単にはいきませんね。

 

 

次はメモリの半導体か車載の半導体でも書きましょうかね。

 

それでは。

 

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